鼻のヒアルロン酸が思った形と違うとき、まず何を確かめればよいですか?
追加で注入するかどうかを決める前に、いつ、どこで、何を、どのくらい入れたのかを整理し、今の状態を担当医に診てもらうことが最初の一歩です。韓国の美容外科で相談する場合も同じで、以前の施術の情報がそろっているほど、医師は状態を判断しやすくなります。
2026年1月に公表された非手術の鼻整形(フィラー)に関する総説(Cureus)は、ヒアルロン酸は分解酵素(ヒアルロニダーゼ)で元に戻しやすい点を特徴として挙げています。一方で同じ総説の患者選択の表では、シリコンや中身のわからない永久的なフィラーを以前に使ったことが除外・禁忌の欄に、ヒアルロン酸の表では以前の鼻のインプラントが禁忌の欄に記載されています。つまり、何が入っているかによって、医師が検討できる方法が変わり得ます。
相談の前に、次の情報を日本語でメモしておくと伝えやすくなります。
- 施術を受けた時期と医療機関名
- 注入した製品の名前と量(わかる範囲で)
- 以前に鼻の手術やインプラント、ヒアルロン酸以外の注入を受けたことがあるか
- 気になっている点(高さ、鼻筋の幅、左右差など)を、できるだけ具体的に
- 施術後に痛み、皮膚の色の変化、見え方の変化などがあったか
仕上がりに対する受け止め方は人によって異なります。「足せば理想に近づく」と決めつけず、溶かす、様子を見る、手術を検討するなど、ほかの選択肢についても説明を受けたうえで選ぶことが大切です。
鼻へのヒアルロン酸注入には、どのようなリスクがありますか?
多くは軽いものですが、まれに血管が詰まることで重い合併症につながる場合があります。2025年の鼻のヒアルロン酸注入の合併症に関する総説(Aesthetic Plastic Surgery)は、80本の論文をまとめ、重い合併症の発生は比較的少ないものの、起きたときにはすぐに適切な対応が必要だと述べています。
| 区分 | 総説に記載されている内容 |
|---|---|
| 比較的よく見られる早期の問題 | 左右差、注入部位の反応、過敏反応 |
| 重い合併症 | 血管閉塞による組織の虚血、壊死、失明 |
| そのほか報告されているもの | 感染、チンダル現象、しこり(結節)、肉芽腫、瘢痕、バイオフィルム |
先ほどのCureusの総説は、報告されている重い有害事象の多くは血管に由来するとし、鼻根部から鼻筋の上部への注入を視覚の合併症と結びつけて述べています。また、鼻先や小鼻では皮膚の虚血や壊死の報告が多いとしています。
国によって、鼻への注入の扱いは異なります。米国食品医薬品局(FDA)は、皮膚充填剤(フィラー)の案内で、眉間、鼻、目の周り、額、首への注入を米国で承認されていない使い方として挙げ、推奨しないとしています。これは米国での承認範囲にもとづく見解なので、日本や韓国での製品の扱いは、使う製品ごとに担当医へ確認してください。
FDAは、施術中や施術直後に、いつもと違う痛み、見え方の変化、注入部位の近くの皮膚が白・灰色・青っぽく見える、脳卒中のような症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診するよう呼びかけています。
シリコンを入れた鼻の再手術では、何が話し合われますか?
再手術では、前回入れた材料と、鼻の内側や皮膚の状態に合わせて、どの組織を使うかを検討します。どの方法が合うかは診察で決まるため、ここでは相談で話題になりやすい点を、資料の範囲で紹介します。
2019年のアジア人の鼻の再手術に関する総説(Plastic and Aesthetic Research)は、アジア人の鼻の再手術のかなりの部分が人工の挿入物(シリコンなど)に関わる問題に関連していると述べています。そのうえで、人工物による問題を修正するには、多くの場合、自分の組織(自家組織)を移植材料として使う必要があるとしています。
- 材料の選び方:残っている鼻中隔軟骨や耳の軟骨を第一の選択肢とし、変形が大きくなるほど量と強さが必要になるため、自分の肋軟骨が現実的な選択になり得ると説明されています。
- 肋軟骨の合併症:反り(ワーピング)、移動、感染、手術をしたように見える仕上がりが挙げられ、採取部位では痛み、気胸、胸の傷あとが記載されています。
- 感染があった場合:現在の主な方法は、人工物を取り出してから時期を分けて修正する段階的な方法だとしています。ただし、手術を遅らせると皮膚と軟部組織が縮む(拘縮)おそれがあるとも述べ、著者ら自身は取り出しと同時に自家軟骨で再建する方法を用いて、良好な結果を報告しています。
この総説は一つの研究グループによるもので、どの方法がご自身に向くかを示すものではありません。「自家組織だけで行うか」「どこから軟骨を採るか」「何回の手術を想定するか」は、診察を受けたうえで担当医に具体的に質問してください。詳しい基本情報は鼻の再手術(修正)のページにまとめています。
言葉が不安なとき、相談の前に何を準備すればよいですか?
質問を日本語で書き出し、説明と同意の内容を書面で受け取れるように準備しておくと、細かな希望や不安を伝えやすくなります。通訳を介す場合も、医師と日本語で直接話す場合も、あとで読み返せる記録が残っていることが大切です。
韓国の医療法第24条の2は、生命や身体に重大な危害を生じさせるおそれのある手術・輸血・全身麻酔(手術等)を行う場合、医師が患者に次の事項を説明し、書面(電子文書を含む)で同意を得なければならないと定めています。ただし、説明と同意の手続きで手術等が遅れると、患者の生命が危険になる場合や心身に重大な障害をもたらす場合は例外とされています。
- 患者に生じている、または生じ得る症状の診断名
- 手術等の必要性、方法、内容
- 説明する医師と、手術等に参加する主な医師の氏名
- 手術等によって典型的に予想される後遺症や副作用
- 手術等の前後に患者が守るべきこと
同じ条文により、患者は同意書の写しの発行を求めることができ、医師は正当な理由がなければ拒めません。また、同意を得た後に手術等の方法・内容や主な医師が変わった場合は、その理由と内容を患者に書面で知らせなければならないとされています。なお、この条文の対象は「手術等」であり、ヒアルロン酸注入のような施術がすべて含まれるとは書かれていません。注入の場合も、説明を書面でもらえるかを事前に聞いておくとよいでしょう。
厚生労働省は、美容医療を受けようと考えている方に、施術前に4つの点を確認するよう呼びかけています(厚生労働省の案内)。韓国の美容医療を検討するときも、質問リストの土台として使えます。
- 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できますか。
- 効果だけでなく、リスクや副作用なども知り、納得しましたか。
- ほかの方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか。
- その美容医療は「今すぐ」必要ですか。最後にもう一度、確認しましょう。
帰国後に異変を感じたら、どこに相談できますか?
痛みや見え方の変化など急な症状がある場合は、まず医療機関を受診してください。そのうえで、厚生労働省は、美容医療の施術後に万が一合併症が出た場合は一人で悩まず、都道府県や保健所設置市区の患者相談窓口(医療安全支援センター)に相談するよう案内しています。契約や解約に関する相談は消費者ホットライン188番です。
施術を受けた医療機関と日本国内の相談窓口とでは、対応できる範囲が異なる場合があります。経過診察の予定と、帰国後に連絡するときの方法(対応できる言語を含む)は、出発前に医療機関と決めておくと安心です。
COMEDIはどこまでお手伝いできますか?
COMEDIは病院ではなく、ご予約や連絡の調整を支援するコンシェルジュです。診断や、追加注入・溶解・再手術のどれが合うかといった判断は行いません。それらは担当医の役割です。
ご相談いただいた場合は、以前の施術情報のメモを医療機関へ伝える準備、この記事の質問リストの共有、書面の見積もりに含まれる項目の確認、通訳や日程の調整をお手伝いします。契約の進め方については、国民生活センターが、今すぐ施術が必要だと不安をあおられたり、モニター契約などを勧められたりしても、その場で契約・施術をしないよう呼びかけています(国民生活センターの発表)。
医療機関や事業者を調べたいときは、韓国保健産業振興院の外国人患者誘致情報システム「メディカルコリア(Medical Korea)」で、事業者登録番号を入力して登録機関を照会できます。施術の基本情報はヒアルロン酸注入(唇・鼻・頬)と鼻整形のページでもご確認いただけます。
予約前に確認したいこと
| 入国(日本のパスポート) | 日本は韓国のK-ETA一時免除の対象で、免除期間は2026年1月1日から2026年12月31日まで延長されています。出発前に入国条件をもう一度ご確認ください。 [1] |
| 美容医療を受ける前に | 厚生労働省は、美容医療を受けようと考えている方に、施術前に4つの点を確認するよう呼びかけています。使用する薬などを自分で説明できるか、効果だけでなくリスクや副作用も理解して納得したか、ほかの方法や選択肢の説明を受けて自分で選んだか、その施術は「今すぐ」必要か、の4点です。説明を受けていないことがあれば、医師に聞いてみましょう。 [2] |
| 合併症が出たとき(日本国内の相談先) | 厚生労働省は、美容医療の施術後に万が一合併症が出た場合は一人で悩まず、都道府県や保健所設置市区の患者相談窓口(医療安全支援センター)に相談するよう案内しています。契約や解約に関する相談は消費者ホットライン188番です。 [3] |
2026-10-20に確認した内容です。制度は変わることがあるため、出発前に公式の案内をご確認ください。
